私たちの身体は自律神経の働きによって生命活動が支えられています。自律神経は心拍数、血圧、呼吸、消化、腎機能、瞳孔、体温の調節などを行っており、私たちの意志とは無関係に(自律的に)働いています。この自律神経が正常に働かなくなることを、自律神経障害(Dysautonomia ディスオートノミアと読みます)といい、以下のようなさまざまな症状が現れます。
- 起立性低血圧
- 脈拍の異常
- 心機能の異常
- 瞳孔異常
- 便秘や下痢
- 排尿障害
- 発汗異常
- 呼吸や嚥下の障害
- 勃起障害
自律神経障害は単独で起こるケース(原発性自律神経障害)と、他の疾患が原因で起こるケースがあります。がん、アルコール依存、糖尿病で自律神経障害が起きることがありますが、基礎疾患の治療により自律神経障害も改善する場合があります。
自律神経障害では複合性局所疼痛症候群(CRPS)のような自律神経系の一部が障害される場合と、自律神経系全般が障害される場合があります。また症状が一時的である場合もありますが、多くは時間とともに悪化します。さらに特に呼吸や心機能に影響している場合は命に関わる恐れがあります。
■ 自律神経障害の概要 |
■ 自律神経障害のさまざまな疾患 |
■ 自己免疫性自律神経節障害(AAG) |