POTSの治療
投薬以外の治療方法

[注]合う治療方法は患者さんによって異なりますのでご注意ください。主治医とよく相談しながらすすめてください。合わない治療方法は無理に続けないようにお願いします。

治療方法
■ 水分摂取
・2~3リットル/日
■ 塩分摂取
・栄養療法では最も効果があると思われる。
・200mEq以上(食塩11~12g以上)
■ 生理食塩水投与(急性期)
・入院の代わりに用いる。
・1~2リットル
生理食塩水投与(慢性期)
・ブラッドアクセス合併症のリスクがあり非推奨
・1~2リットル/日~週
■ 弾性ストッキング
・パンティストッキングタイプが良い。
・30~40mHg
■ 腹部ベルトやコルセット
・足の圧縮が耐えられない場合は下腹部や骨盤周辺のみの締め付けでもよい。
■ 運動療法
・有酸素運動を座ったり仰向けの状態で開始する。効果が出るのに4~6週くらいかかる場合がある。
・隔日で30分強 程度
■ independence threshold breathing device
・体調不良の際に使用して静脈還流量と心拍出量を増やし心拍数を抑える。


投薬による治療方法

[注]合うお薬は患者さんによって異なりますのでご注意ください。主治医とよく相談し、用量・用法は主治医の指示に従ってください。

治療方法
■ プロプラノロール(インデラル)
・アドレナリンβ受容体遮断薬。体位性頻脈症候群の心拍数を下げる。
・10-20mg 1日4回
■ メチルドパ(アルドメット)
・高アドレナリンPOTSで要する場合がある。過剰投与により疲労感、眠気などが起きることがある。
・125-250mg 1日2回
■ ピリドスチグミン(メスチノン)
・副交感神経の働きを高めることで心拍数が下げられる場合がある。自律神経節やムスカリン受容体でアセチルコリンの濃度を上昇させる。下痢をすることがある。
・30-60mg 1日3回
■ ミドドリン(メトリジン)
・アドレナリンα受容体作動薬。血管を収縮させ、静脈還流量を改善することにより頻脈をおさえられる場合がある。
・2.5-10mg 4時間ごと3回
■ オクトレオチド(サンドスタチン)
・注射で内蔵の血管を収縮させる。安定投与できれば長時間作用する場合がある。
・12.5-50 mcg 1日2回
■ イバブラジン
・国内未承認
・5-7.5 mg 1日2回
■ フルドロコルチゾン(フロリネフ)
・短期的に腎臓のナトリウム再吸収を高める。
・0.05-0.2mg/日
■ デスモプレシン(ミニリンメルト)
・腎臓の水分保持し血液量増加を促す。過剰投与により低ナトリウム血症が起きる場合がある。
・0.2 mg/回
■ セルトラリン(ジェイゾロフト)
・体位性頻脈の血行動態に影響を与えるわけではないが、慢性疾患に有効な場合がある。
・50mg/日
SNRI/NETi
・ノルアドレナリントランスポーターをブロックする薬は体位性頻脈の症状を悪化させる恐れがある。
■ モダフィニル(モディオダール)
・体位性頻脈の疲労感やブレインフォッグに効くという話がある。多くの患者で心拍数はわずかに上がる。
・50-200mg 1日2回

参考
Postural Tachycardia Syndrome: Beyond Orthostatic Intolerance external-link-symbol
Garland, E.M., Celedonio, J.E. & Raj, S.R. Curr Neurol Neurosci Rep (2015) 15: 60. doi:10.1007/s11910-015-0583-8
Springer社から翻訳許可を得て掲載しています

その他の療法
[注]合う治療方法は患者さんによって異なりますのでご注意ください。合わない治療方法は無理に続けないようにお願いします。
■ 整形外科枕(山田朱織枕研究所)external-link-symbol

頭痛・頚部痛・肩こりの強い患者さまにおすすめします。5mm毎に高さを調整できるので購入後も自分で微調整することができます。

■ 竹踏み(ボツボツのないシンプルなもの)external-link-symbol

運動やウォーキングが難しい症状の方におすすめしています。自宅で簡単に血液の循環を良くすることができます。

■ 漢方薬

補中益気湯、半夏白朮天麻湯、真武湯など、漢方薬が効く場合があります。
ツムラ external-link-symbol
薬日本堂 external-link-symbol


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