2018年3月4日、起立不耐症医療講演会2018 ~起立不耐症・起立性調節障害の正しい理解と新しい知見~を東京の大手町で開催し、約180名の方にご参加頂きました。
東京女子医科大学東医療センター内科の佐藤恭子先生、熊本大学神経内科の中根俊成先生、ミワ内科クリニック院長の三羽邦久先生にご講演頂きました。


佐藤先生には起立不耐症の概要=診断や治療について=をご講演頂きました。

起立不耐症全般について:起立不耐症とは何か、起立不耐をきたす疾患、起立不耐をきたす病態はオーバーラップすること/POTSについて:症状、血圧変動、診断基準、病態別サブタイプ、病態のオーバーラップ、関係の高い疾患、POTSにおける抗アドレナリン受容体自己抗体、免疫療法の有用性/神経調節性失神(NMS)について:NMSとは何か、メカニズム、アドレナリンα2B受容体遺伝子多型とHUT時の症状、Gluリピート数から見たHUT前後の血圧・心拍の変化、NMSは条件が揃えば誰でも起きうること、POTS・NMSのオーバーラップや鑑別/失神について:失神とは何か、意識消失の障害部位、分類、原因、原因疾患別の生命予後/OHについて:起立性低血圧とは何か、起立性低血圧をきたす病態/診断:自律神経機能検査全般、チルト試験/治療:薬物療法、非薬物療法、ODバンド、飲水、ゆる体操 についてお話頂きました。


中根先生には免疫のしくみからみた自律神経症状=起立不耐を中心に=をご講演頂きました。

はじめに免疫系神経系自律神経系とは何か、また病気との関連についてご説明頂き、次に自己免疫性自律神経節障害(AAG)についてお話頂きました。AAGとは何か、なぜAAGが起きるのか、AAGの症状(先行感染の有無、自律神経症状、自律神経外症状や併存疾患)、幼小児期・思春期とAAG、AAGの限局型、治療方法などをお話頂きました。


三羽先生には慢性疲労症候群と起立不耐症=最新の研究からのパラダイムシフトも含めて=をご講演頂きました。

慢性疲労症候群(CFS)患者の起立試験循環器異常についていくつかの症例をご紹介頂き、またCFSの病因としての筋痛性脳脊髄炎をお話頂きました。さらに起立不耐症の病因に関するパラダイムシフトとして、循環調節障害や交感神経過剰緊張だけでなく神経学的異常(平衡障害)の重要性について、いくつかの症例の動画を示しながらご説明頂きました。


質疑応答のコーナーでは患者・ご家族の方々や先生方から多くのご質問・ご意見を頂き、参加いただいた皆様の関心の高さを感じました。今後も継続的な啓発活動を行い、起立不耐症が正しく理解され普及する事の重要性を痛感いたしました。

先生方、参加者の皆様、ご支援・ご協力下さった皆様、リーフレット・募金にご協力下さった皆様、誠にありがとうございました。